あれヤキモキは擬音じゃないか?(笑)
話題のスパイダーマン新シリーズ見てきました。
世界最速先行上映でIMAX3Dときたら行かねばなりません。
なんといっても、マンハッタンのビルの間をびゅんびゅん飛んじゃうのですから、3Dにはもってこいでしょう。
空を飛行するのではなく、周りのビルの間を振り子のようにビュンってするのですから、距離感の比較対象があってそれはもう視覚効果絶大なのは出来上がる前から分かっているのですから。
さて実際に見てみると予想通りのと迫力映像でした。普通の3Dは奥行き感がすばらしいのですが、この映画は飛び出す方向の3Dも駆使しているので何度も避けてしまいました。
見に行くなら3Dで見るべきでしょう。
しかし予想違う作り方に驚かされました。なんとアメリカ高校生青春ドラマ系が土台なんです。ですから学校が舞台になるところがたくさん出てききます。
弱気でイケていない主人公と、いじめっ子の男子と、マドンナ役が出てくるんです。
そしてスケボーにバスケにロッカーのある廊下と、完全にフォーマットに従っています。
そして主人公ピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)と、マドンナというか恋人グウェン・ステイシー(エマ・ストーン)の恋の駆け引きを、ヤキモキしながら見守るというのが話の軸になっているんです。これは予想外でした。
なんか背中がむずがゆくなりながら見ている感じが、心地いい裏切りだったと思います。
監督さんはマーク・ウェブ。(500)日のサマーを撮った人で、今回がなんと映画2作目。才能ある人は違いますね。
そしてやっぱり恋愛ものなんですね。
どうしても前作シリーズと比べてしまうのですが、前作の設定としてピーターパーカーはもっと朴とつとしているにも関わらず、トビー・マグワイアの常人じゃない顔つきが蜘蛛というかハエ男の合成人間を彷彿とさせる作りだったのに対し、
今回の作品では、アメリカのテレビドラマの高校生青春ドラマからそのまま借りてきたような若くて青臭いピーターパーカーになっています。
役者はアンドリュー・ガーフィールド。顔つきが今風ですよね。
前作のマドンナは憧れの人で通称MJのメリー・ジェーン・ワトソン。もっと地味な女性の設定だった。
これに対して今作では、恋人のグウェン・ステイシーという美人で派手で積極的な設定。
役のエマ・ストーンといえば『ゾンビランド』や『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』よりも、この顔『小悪魔はなぜモテる?! 』のほうが印象が強いです。だから青春ドラマは適役なのかなぁと思います。
とっても面白かったのですが、本国アメリカではきっと厳しい状態なはずです。
なぜなら『アベンジャーズ』が大盛り上がりで大ヒットしすぎてしまって、その陰に隠れてしまう可能性が大きいんです。
だから必死なんでしょう。
日本で先行公開をしているのは、前作スパイダーマンは日本で大ヒットして、日本はアベンジャーズがまだ公開されていないし、そもそも日本ではアベンジャーズの中に出てくるヒーローを全く知らない人が多いという好条件を使って、先に盛り上げておいてから、その勢いで本国に持って行こうという分けです。
さらに面白いのはアンドリュー・ガーフィールドとエマ・ストーンは今付き合っているって言うんです。これは話題づくりのためのやらせなんじゃないかと勘ぐってしまいます。
そしてバラエティ番組ではこんな事までやっています。
動画の後ろのほうでアンドリュー・ガーフィールドも出てきます。この動画を見ている限りとても付き合っているとは思えないですね。
それでも話題づくりに一生懸命になっているのだとすれば頭が下がります。
来週末の本国での公開日の動員数がどうなるのか注目すべきところですね。
日本版の大人の事情としてさらに興味深いのがエンディングの曲がなぜか日本人の曲に差し替えられているところです。エンドロールで突然、日本語になるので何じゃこれ!っていう事になります。これは最初から心構えをして聞かないことにしておけば何とも無いのではないかと思いますが突然だと驚きます。大人の事情は恐ろしいです。
ゴシップネタばかりになってしまいましたが、そういうのを抜きにして、十分に楽しい映画です。
派手な映画が見たいという人に、ぜひお勧めです。
日曜日, 6月 24, 2012
土曜日, 6月 16, 2012
腑抜けども、悲しみの愛を見せろDVD見ました。辛すぎた。
この映画、視界には入っていたのですが、それほど注目はしていなかったんです。
でも洋画ばっかりじゃいけないなと思って、何の巡り会わせか見てしまいました。
暴力描写よりも辛いです。
しかもギャグ漫画映画として描こうとしているところが、さらに辛さを深めることになっています。
どんな苦しみでも家族という箱の中に閉じ込められてしまうと絶対に逃げ出す事ができない。しかも極悪な当人には悪意が全く無い。
その世界観が見事でした。
予告編では伝わらないのが残念です。
主人公澄伽(佐藤江梨子)のひとでなし加減が半端じゃありません。
さらに辛さを増しているのは、父や兄が最悪な人間だというところです。
他人から責められるところを持たず、それでいてひとでなしすぎます。
そのひとでなしから逃れることはできない家族という環境にいたからこそ、主人公の性格が熟成されていったであろう事は伝わってきます。
そして最後に妹が締めくくってくれます。
家族を持たずに育った兄嫁、待子(永作博美)との対比も見事です。劣悪な家庭環境にいるなら、家族など持たないほうがよっぽど真人間になれるという痛烈な皮肉です。それでも待子は家族がいるほうが幸せだと信じ続けている。とても悲しいです。
この映画、これが現実世界ではどの様になるかといえば、映画の様に人は簡単に死にません。死んで解決しないので真綿で絞められる首は、無限に閉められ続ける事になります。考えると怖いです。現実は怖いです。
見る前にこの映画への興味を削いでいた理由は、佐藤江梨子さん主演というのは当然ありました。名作に出てくるタイプではないので。
でもこれが見てみるとはまり役で、本当にそういう人間なんじゃないかと思うほどです。
後から調べるとこの映画で評価されている女優は永作博美さんなのですが、僕は佐藤江梨子さんだったからこれほどまで出来上がったと思います。演技がどうかは別にして(笑)
兄の永瀬正敏もすごかった。悪意が全くないままにひとでなしとして出来上がっている様子を見事に演じていました。怒りもなく人を突き飛ばす感じはぞっとしました。
僕の苦手なジャンルですが、邦画としてかなり見ごたえがあります。
見るなら、体調のいいときに見てください。
でも洋画ばっかりじゃいけないなと思って、何の巡り会わせか見てしまいました。
暴力描写よりも辛いです。
しかもギャグ漫画映画として描こうとしているところが、さらに辛さを深めることになっています。
どんな苦しみでも家族という箱の中に閉じ込められてしまうと絶対に逃げ出す事ができない。しかも極悪な当人には悪意が全く無い。
その世界観が見事でした。
予告編では伝わらないのが残念です。
主人公澄伽(佐藤江梨子)のひとでなし加減が半端じゃありません。
さらに辛さを増しているのは、父や兄が最悪な人間だというところです。
他人から責められるところを持たず、それでいてひとでなしすぎます。
そのひとでなしから逃れることはできない家族という環境にいたからこそ、主人公の性格が熟成されていったであろう事は伝わってきます。
そして最後に妹が締めくくってくれます。
家族を持たずに育った兄嫁、待子(永作博美)との対比も見事です。劣悪な家庭環境にいるなら、家族など持たないほうがよっぽど真人間になれるという痛烈な皮肉です。それでも待子は家族がいるほうが幸せだと信じ続けている。とても悲しいです。
この映画、これが現実世界ではどの様になるかといえば、映画の様に人は簡単に死にません。死んで解決しないので真綿で絞められる首は、無限に閉められ続ける事になります。考えると怖いです。現実は怖いです。
見る前にこの映画への興味を削いでいた理由は、佐藤江梨子さん主演というのは当然ありました。名作に出てくるタイプではないので。
でもこれが見てみるとはまり役で、本当にそういう人間なんじゃないかと思うほどです。
後から調べるとこの映画で評価されている女優は永作博美さんなのですが、僕は佐藤江梨子さんだったからこれほどまで出来上がったと思います。演技がどうかは別にして(笑)
兄の永瀬正敏もすごかった。悪意が全くないままにひとでなしとして出来上がっている様子を見事に演じていました。怒りもなく人を突き飛ばす感じはぞっとしました。
僕の苦手なジャンルですが、邦画としてかなり見ごたえがあります。
見るなら、体調のいいときに見てください。
金曜日, 6月 08, 2012
幸せへのキセキ見ました。とても楽しい冒険映画でした。
「動物園買っちゃったよ」って軽いノリが面白そうで見てきました。
原題「We Bought a Zoo」は要所要所で合言葉のように出てきて嬉しくなってしまいます。
基本的にコメディー寄りです。ですから粋な台詞がたくさん出てきます。英語がちゃんと聞けたらもっと楽しめたのになぁ。
このアメリカ版予告編で出てくる女の子がお父さんに向けて言い放つところも傑作でした。
しかし邦題は最悪だし日本版予告編もあわせて、説教くさい「もううんざり」っていう印象を与えてしまっているのがとても残念です。
なので予告編はアメリカ版でご覧ください。
ストーリーは、主人公ベンジャミン(マット・デイモン)は妻を病気で亡くし一人で2人の子供を育てているが、日常に追われ息子はグレてしまい学校を退学、家の隣はヤンキーのたまり場、仕事の理不尽にも絶えられず辞めてしまった。
心機一転新天地でやり直そうと、郊外の広大な家を買うが、そこには休園になった動物園がついてきた。動物園の建て直しと家族の建て直しの為に、みんなで頑張るという話です。
この話で一番重要なのは、なぜ動物園を買ったのか?という事。動物園の建て直しなんて誰もがやりたがらない事を、動物園なんて何のゆかりもない町育ちのオッサンが財産なげうって取り組まなきゃならない理由はどこにも無いじゃないですか。
それに対する答えの開き直りがポイントなのです。だから「動物園買っちゃった」っていうタイトルなのです。
邦題ではこれに対する配慮が全く無いのが信じがたいミスだと思います。「幸せの○○」なんて、いっぱいありすぎて全く印象に残らないタイトルです。ダメダメです。
そしてもうひとつは家族の建て直しです。ひねくれてしまった息子と子供が理解できない父親との話だと思いきや、家族の中の母親が話の中心だったというからくりがあります。
こちらが泣かせどころだと判断して邦題や日本版予告編はゴリ押ししてしまったんでしょうね。
中身はいたって軽快で無理に泣かせようとはしていませんし、むしろコメディタッチの粋なところが前面に出ています。粋な言い回しがたくさん出てくるのは聞いていて分かるのですが、台詞がいっぱいなのでどうしても字幕を追ってしまって・・・。僕がもっと英語が分かっていたらと思います。もちろん字幕だけでも楽しめます。
特に主人公の娘ロージーちゃん(マギー・エリザベス・ジョーンズ)がちっちゃいのに気の利いたことをやりまくります。
これが面白い。久々に劇場内でどっと笑いが起きるのを体験しました。
頑張るお父さんの兄で会計士のダンカン(トーマス・ヘイデン・チャーチ)とのやり取りも面白いですし、グレ息子ディランと動物園の飼育員の一員であるリリー(エル・ファニング)の恋事情も良いですね。
エル・ファニングは相変わらず可愛いです。
飼育員のまとめ役であるケリーがスカーレット・ヨハンソンなのは集客上の理由だったのだろうと思われるところが多々あります。明らかに不要なスカーレット・ヨハンソンがアップとか何シーンもありました。重要な役柄だったのに人気取り扱いを受けて本人にとっても残念でしたね。
最近の映画はこの人に対するセクシーイメージが固まりすぎてしまって良くないのですが、
この映画にはその要素は全く無いので、ぜひ「私がクマにキレた理由」を見てイメージをリセットしておくべきでしょう。
実話がベースですし地味になりがちな内容なのでマットデーモンだけでは安心できず万全の女優人をそろえたっていうところなんだと思います。
見終わった後、とても前向きな気持ちにさせてくれます。厄介ごとから逃げ出して、また厄介ごとをつかんでしまったのに、このお父さんは冒険だというんです。なんでも無難に済まそうとするダンカンと比べると破天荒でやりたい放題とも取れるのですがとてもまじめに取り組む誠実な心を併せ持つ事でどうしても応援したくなってしまい、あったかい気持ちになれました。
映画の中に出てくる台詞で最大の賞賛の言葉を送るとすれば、「きっと失敗すると思う。幸運を祈るよ」ってところです。
とっても楽しい良い映画でした。もちろんお勧めです。
原題「We Bought a Zoo」は要所要所で合言葉のように出てきて嬉しくなってしまいます。
基本的にコメディー寄りです。ですから粋な台詞がたくさん出てきます。英語がちゃんと聞けたらもっと楽しめたのになぁ。
このアメリカ版予告編で出てくる女の子がお父さんに向けて言い放つところも傑作でした。
しかし邦題は最悪だし日本版予告編もあわせて、説教くさい「もううんざり」っていう印象を与えてしまっているのがとても残念です。
なので予告編はアメリカ版でご覧ください。
ストーリーは、主人公ベンジャミン(マット・デイモン)は妻を病気で亡くし一人で2人の子供を育てているが、日常に追われ息子はグレてしまい学校を退学、家の隣はヤンキーのたまり場、仕事の理不尽にも絶えられず辞めてしまった。
心機一転新天地でやり直そうと、郊外の広大な家を買うが、そこには休園になった動物園がついてきた。動物園の建て直しと家族の建て直しの為に、みんなで頑張るという話です。
この話で一番重要なのは、なぜ動物園を買ったのか?という事。動物園の建て直しなんて誰もがやりたがらない事を、動物園なんて何のゆかりもない町育ちのオッサンが財産なげうって取り組まなきゃならない理由はどこにも無いじゃないですか。
それに対する答えの開き直りがポイントなのです。だから「動物園買っちゃった」っていうタイトルなのです。
邦題ではこれに対する配慮が全く無いのが信じがたいミスだと思います。「幸せの○○」なんて、いっぱいありすぎて全く印象に残らないタイトルです。ダメダメです。
そしてもうひとつは家族の建て直しです。ひねくれてしまった息子と子供が理解できない父親との話だと思いきや、家族の中の母親が話の中心だったというからくりがあります。
こちらが泣かせどころだと判断して邦題や日本版予告編はゴリ押ししてしまったんでしょうね。
中身はいたって軽快で無理に泣かせようとはしていませんし、むしろコメディタッチの粋なところが前面に出ています。粋な言い回しがたくさん出てくるのは聞いていて分かるのですが、台詞がいっぱいなのでどうしても字幕を追ってしまって・・・。僕がもっと英語が分かっていたらと思います。もちろん字幕だけでも楽しめます。
特に主人公の娘ロージーちゃん(マギー・エリザベス・ジョーンズ)がちっちゃいのに気の利いたことをやりまくります。
これが面白い。久々に劇場内でどっと笑いが起きるのを体験しました。
頑張るお父さんの兄で会計士のダンカン(トーマス・ヘイデン・チャーチ)とのやり取りも面白いですし、グレ息子ディランと動物園の飼育員の一員であるリリー(エル・ファニング)の恋事情も良いですね。
エル・ファニングは相変わらず可愛いです。
飼育員のまとめ役であるケリーがスカーレット・ヨハンソンなのは集客上の理由だったのだろうと思われるところが多々あります。明らかに不要なスカーレット・ヨハンソンがアップとか何シーンもありました。重要な役柄だったのに人気取り扱いを受けて本人にとっても残念でしたね。
最近の映画はこの人に対するセクシーイメージが固まりすぎてしまって良くないのですが、
この映画にはその要素は全く無いので、ぜひ「私がクマにキレた理由」を見てイメージをリセットしておくべきでしょう。
実話がベースですし地味になりがちな内容なのでマットデーモンだけでは安心できず万全の女優人をそろえたっていうところなんだと思います。
見終わった後、とても前向きな気持ちにさせてくれます。厄介ごとから逃げ出して、また厄介ごとをつかんでしまったのに、このお父さんは冒険だというんです。なんでも無難に済まそうとするダンカンと比べると破天荒でやりたい放題とも取れるのですがとてもまじめに取り組む誠実な心を併せ持つ事でどうしても応援したくなってしまい、あったかい気持ちになれました。
映画の中に出てくる台詞で最大の賞賛の言葉を送るとすれば、「きっと失敗すると思う。幸運を祈るよ」ってところです。
とっても楽しい良い映画でした。もちろんお勧めです。
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