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金曜日, 6月 08, 2012

幸せへのキセキ見ました。とても楽しい冒険映画でした。

「動物園買っちゃったよ」って軽いノリが面白そうで見てきました。
原題「We Bought a Zoo」は要所要所で合言葉のように出てきて嬉しくなってしまいます。



基本的にコメディー寄りです。ですから粋な台詞がたくさん出てきます。英語がちゃんと聞けたらもっと楽しめたのになぁ。
このアメリカ版予告編で出てくる女の子がお父さんに向けて言い放つところも傑作でした。

しかし邦題は最悪だし日本版予告編もあわせて、説教くさい「もううんざり」っていう印象を与えてしまっているのがとても残念です。
なので予告編はアメリカ版でご覧ください。



ストーリーは、主人公ベンジャミン(マット・デイモン)は妻を病気で亡くし一人で2人の子供を育てているが、日常に追われ息子はグレてしまい学校を退学、家の隣はヤンキーのたまり場、仕事の理不尽にも絶えられず辞めてしまった。
心機一転新天地でやり直そうと、郊外の広大な家を買うが、そこには休園になった動物園がついてきた。動物園の建て直しと家族の建て直しの為に、みんなで頑張るという話です。

この話で一番重要なのは、なぜ動物園を買ったのか?という事。動物園の建て直しなんて誰もがやりたがらない事を、動物園なんて何のゆかりもない町育ちのオッサンが財産なげうって取り組まなきゃならない理由はどこにも無いじゃないですか。
それに対する答えの開き直りがポイントなのです。だから「動物園買っちゃった」っていうタイトルなのです。
邦題ではこれに対する配慮が全く無いのが信じがたいミスだと思います。「幸せの○○」なんて、いっぱいありすぎて全く印象に残らないタイトルです。ダメダメです。

そしてもうひとつは家族の建て直しです。ひねくれてしまった息子と子供が理解できない父親との話だと思いきや、家族の中の母親が話の中心だったというからくりがあります。
こちらが泣かせどころだと判断して邦題や日本版予告編はゴリ押ししてしまったんでしょうね。

中身はいたって軽快で無理に泣かせようとはしていませんし、むしろコメディタッチの粋なところが前面に出ています。粋な言い回しがたくさん出てくるのは聞いていて分かるのですが、台詞がいっぱいなのでどうしても字幕を追ってしまって・・・。僕がもっと英語が分かっていたらと思います。もちろん字幕だけでも楽しめます。
特に主人公の娘ロージーちゃん(マギー・エリザベス・ジョーンズ)がちっちゃいのに気の利いたことをやりまくります。
これが面白い。久々に劇場内でどっと笑いが起きるのを体験しました。



頑張るお父さんの兄で会計士のダンカン(トーマス・ヘイデン・チャーチ)とのやり取りも面白いですし、グレ息子ディランと動物園の飼育員の一員であるリリー(エル・ファニング)の恋事情も良いですね。
エル・ファニングは相変わらず可愛いです。



飼育員のまとめ役であるケリーがスカーレット・ヨハンソンなのは集客上の理由だったのだろうと思われるところが多々あります。明らかに不要なスカーレット・ヨハンソンがアップとか何シーンもありました。重要な役柄だったのに人気取り扱いを受けて本人にとっても残念でしたね。



最近の映画はこの人に対するセクシーイメージが固まりすぎてしまって良くないのですが、
この映画にはその要素は全く無いので、ぜひ「私がクマにキレた理由」を見てイメージをリセットしておくべきでしょう。



実話がベースですし地味になりがちな内容なのでマットデーモンだけでは安心できず万全の女優人をそろえたっていうところなんだと思います。

見終わった後、とても前向きな気持ちにさせてくれます。厄介ごとから逃げ出して、また厄介ごとをつかんでしまったのに、このお父さんは冒険だというんです。なんでも無難に済まそうとするダンカンと比べると破天荒でやりたい放題とも取れるのですがとてもまじめに取り組む誠実な心を併せ持つ事でどうしても応援したくなってしまい、あったかい気持ちになれました。

映画の中に出てくる台詞で最大の賞賛の言葉を送るとすれば、「きっと失敗すると思う。幸運を祈るよ」ってところです。
とっても楽しい良い映画でした。もちろんお勧めです。

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