Contents

金曜日, 4月 13, 2012

アーティストみました。微笑ましくも辛く苦しい。そして・・・

うわさのアーティストです。

アーティスト
アーティスト オリジナル・サウンドトラック

去年のいつごろでしょうか?アーティストを見つけたのは。予告編動画を見て、もう見たくて仕方がありませんでした。
今年に入ってすぐ映画館の上映予定にあがってきても4月に公開っていうんでずいぶん待ちました。


そんなこんな待っているうちに、世間ではゴールデングローブ賞だのアカデミー賞と言っているわけで、もっと公開が早くてもよかったんじゃないかと思います。
でも待った甲斐がありました。いい映画でした。


まず俳優さんと女優さんの顔がいい。

ダンディーさんはジャン・デュジャルダン(Jean Dujardin)。



チャーミングなのはベレニス・ベジョ(Berenice Bejo)。



予告編をみて分かるとおり、映画の中ではさらにいいです。

共にコメディアンでもあるそうで、この映画の多くがコミカルで微笑ましい場面で構成されています。
昔の映画風に身振りや表情の表現を大きくしていて、あのチャップリンの映画のような事になるので
コミカルにすると言うのがとても合うのでしょうね。
ダンスに音楽にコミカルな演技という組み合わせで始まり、とても微笑ましくウキウキしながら見始めることができました。
オーケストラやビッグバンドの音楽がバックではなく前面にでて流れるわけですが、DNAになにか刻まれているのではないかと思うほど心が反応するんです。たのしいですよ。

サイレント映画の時代の話というのは予告編で分かっていたものの、本編までサイレント映画って知ったのはアカデミー賞で話題になってからでした。
モノクロで無声映画とは思い切ったことをしましたよね。
それを知らされてから見に行ったからなのか、ほとんどモノクロだったりサイレント映画である事は気になりませんでした。
台詞が無いといっても、身振りや表情や間合いで伝わっているし音楽で感情表現も補強されているわけで、実際に見ていただければ分かりますがまったく違和感はありません。
演技も画作りもそうとう計算しているのでしょう。
最初少し気になったといえば、画面が暗いこと。モノクロであるだけでなく昔風の映像に近づけたかったのか暗くて目が慣れるまで真剣に見ないと分からない部分が画像の端々にありました。
それぐらいですかね。

そして話が進んでいくと、やがで無声映画の時代が終わり主人公は時代に取り残されていくという展開なわけです。
これが思った以上に感情移入させられてしまいました。
間違っていないというおごりと、敗北がわかった後の恐怖感、そして絶望感。あまりに辛く苦しくて、涙が出てきました。
なりきっていたんですね。

そんな辛い内容である一方で恋愛の話でもあるのです。
お互いを尊敬し、そして思いやる気持ちでいっぱいです。スキスキぶちゅーっていうわけではなく、時に誤解もありますが、お互いの立場をわきまえつつ、離れていても相思相愛ってとてもいい話です。



最後の中途半端なハッピーなのかどうなのか分からない終わり方も、とても堅実な人に変わることができたと想像させる、二人の愛情を感じてじーんとくる終わり方をしてくれます。
この時の音をよーく聞いてください。


もう一つのお楽しみが、愛犬との連係プレーです。犬だけ取り上げて名演技と話題にする所もありますが、実際にはジャン・デュジャルダンとの連係プレーが見事なんです。
犬だけ先に演技してその後にジャン・デュジャルダンの演技を合成した可能性も十分にあるのですが、そんな詮索はせずに素直に楽しんだほうがいいのかなと思います。
この犬アギーくんはゴールデン・カラー賞とかいうので最優秀俳優犬賞を取ったとか。なんとも微笑ましい。



物語はとても素直でひねりは無く分かりやすい内容になっています。
そしてストレートな演技。感情表現豊かな音楽。
この映画の要素として音楽は重要です。ほとんど音がしているときは音楽なのですから。
相当の音響設備でもない限りDVDで観たのではこの映画の良さが損なわれてしまうと思います。

万人に理解されやすいとてもいい話です。
映画館の公開が終わらないうちにぜひ見に行ってください。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。