バッグ

少し前に、電車のペイント広告も、社内のつり広告も、そして駅の看板までも、「電車男」になっていた事がありました。
この電車男というのをインターネットでも本でも映画でもドラマでもまだ見たことはありません。
でも話には聞いているわけで、一応知識は入っている上で、電車に張り付いてホームに走りこんでくる等身大のリュックを背負った青年を見ると、「ううん。ぼくってやばいなぁ」って思ってしまいました。
はっきり言って僕は「秋葉系」です。欲しい電子パーツは秋葉原にしかないですからね。
もちろん美少女アニメに関心はないし、メイド喫茶もものめずらしいけどまだ一人で近づく勇気はありませし、２ｃｈとかも現物はほとんど見ないで冷やかしのところからねたを頂戴しています。
そんな僕でも、いまの萌えブームや電車男にはちょっと同化したくないなと思ってしまいます。
それで気が付いたのは、今背負ってのは８０ドルぐらいで買ったリュックサック。ううむ。
とりあえずリュックはやだなぁと思い、トートバッグというのを探しに行きました。
僕じゃわからないので友達に池袋を引っ張りまわしてもらい、買ってきました。

数円の誤差はおいといて、ちょうど１万円。大体等価なものが入手できたかなと思います。
このバッグのタグを見ると「TAKEO KIKUCHI」という名前がありました。
知らないので検索してみると、いろいろと節操なくやってるデザインしていて時計からパンツまであるようです。そこでちょっと微妙な気持ちになりました。今のデザイナーのほとんどが何でもやっていると思います。でも物づくりってそんなものなんでしょうか？
僕たちは日頃パンツと時計の区別が付かない人たちのデザインしたものを使っているんだなぁって。
僕は昔コンピュータープログラマーだったのでデザインにはこだわりがあります。構造設計だって造型の設計だって変わらないと思います。物の本質を理解するということは容易な事ではないから一つデザインするのに莫大なエネルギーを使うんです。一人が短い年月でそんなに多方面にできるはずないです。今の時代の総合ブランドっていったい何なんでしょう。物の本質はあまり重要ではなくイメージ、雰囲気優先って事ですよね。
そういう僕もリュックをやめてトートバッグにしました。さてこれは本当に等価なんでしょうか？