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土曜日, 2月 11, 2012

ドラゴン・タトゥーの女 見ました。市川崑監督はすごいです

映画館の予告編やどデカいポスターの印象だけでセンスがあって見たかった映画「ドラゴン・タトゥーの女」を公開初日に見てきました。
いやぁ~久しぶりにすごい作品を見ました。映画って感じです。



とはいうものの、ネット上の予告編を見てもいまいちピンとこなくて、よく流れている予告編ではなく、こちらをご覧ください。
知っている人には当たり前なことですが予告編って公開日に向けてもしくは公開後も含めて何種類か出るんですよね。
これは1本目の予告編で、ドラゴン・タトゥーの女の場合これ以降のTrailer2とかTrailer3は説明が間延びしてあまりよくないと思うんです。
内容としてとか雰囲気としては3本目が一番近いと思うのですが、やはり見たい気持ちを掻き立てるのは、ポスターとTrailer1だなーと思います。



まず映画が始まってからのオープニングテーマが流れるところまでのセンスが物凄く良くて、ゾワゾワっときました。
最初から「すげ~~!!!」っとなってしまいます。
強烈な印象のオープニングテーマといえば007とかが有名なのですが、僕はその時、何故か市川崑監督、金田一耕助シリーズの犬神家の一族のオープニングテーマのゾワゾワ感がよみがえってきました。

まったく違うこのオープニングテーマですが、最初の盛り上という意味ではまさに一緒。
このセンスは鳥肌ものです。



よく邦画とハリウッド映画では予算がぜんぜん違うから邦画がしょぼくても仕方がないという人もいますが、今の邦画はオープニングテーマまでの導入部分のセンスまでハリウッドに負けているっていうのは言い訳できない現実だと思うんですよね。
市川崑監督はまるで負けてないものを作っていたのですから邦画だってできるはずなんですよね。

ってだいぶ愚痴になりましたが、元に戻って、ドラゴン・タトゥーの女の話です。
最初の予告動画のノリで見に行くべきなのですが、実はハリウッド映画のやたらにドンパチ打ち合うものではなく、まったく違いました。

ダニエル・クレイグがかっこいいのは当然として、ルーニー・マーラという女優さんがすごいです。

このルーニー・マーラという女優さんを知らない人はたくさんいると思うのですが、なんとあの去年のソーシャルネットワークに出てきた人なんですね。
主人公マーク・ザッカーバーグが好きな女性で、映画冒頭のこの超早口の掛け合いが印象的です。



こんなかわいらしい女性が見事な変貌振りを見せて、



タトゥーだらけのピアスだらけになっています。



女は化けるよねぇっと恐ろしくなります。

で、そろそろ中身なのですが、あらすじは、アマゾンからコピペ&編集すると、、、

汚職事件の告発記事を書いたが名誉棄損裁判で敗訴して一文無しになりそうな雑誌記者の主人公ミカエル(ダニエル・クレイグ)のもとに、大財閥の元会長の老人から家族史編集の依頼が舞い込む。
だが老人の真の目的は40年前に起きた親族の娘ハリエットの失踪事件の真相究明で一族の誰かに殺害されたと信じていた。
一族が住む孤島から何の痕跡も残さず少女が消えた事件とその財閥一族に隠された過去を解明するため、名誉棄損裁判相手の調査員で天才的な情報収集能力の持ち主であるドラゴン・タトゥーの女リスベット(ルーニー・マーラ)と一緒に調査をする事になり・・・

という話。

なんと、孤島に住む一族の40年前の事件を調査するって・・・それって金田一耕助じゃないですか!!!
まったく想定外のつながり。
帰宅してから改めて映画の日本語版の予告編を見てみると確かにそういうことが書いてありました。

予告編では最初の裁判で負けてる所までしか認識していませんでした(笑)

そうなんですよ、最初始まったときは法廷で負けた相手と闘うものかと思っていたのに、なんだか話が関係ないほうに行って、あれあれ?って思っているうちに、まさに金田一耕助ばりの状況設定になっていき謎解き探偵ものになってしまうんです。
しかも登場人物めちゃくちゃ多くて誰がだれだか訳分からないという台詞が出てくるのですが、見ているこっちはもっと分からないというところまであの映画と一緒です(笑)
もう、そう思ったらそれにしか見えなくなっちゃうんですね。ダニエル・クレイグが頭を掻こうとして、はっと新事実に気がついて、掻こうとした手をとめるところのくだりなんて、もう石坂浩二が重なって見えてしまって、にやけると同時にワクワクしてきてしまいました。
��倍楽しめました(笑)

ちょっと欲を言えば、これだけたくさん出てくる人物を、もう少し掘り下げてくれたらもっと面白くなったのになぁっと思います。
現実にはこの状態で既に映画本編158分。これ以上延ばす事はできませんから無理なんでしょうね。

あと面白い映画の効果に気づいたのですが、雑音というかノイズのような音がこの映画でずっと出てきます。
これが最初は気づかないで、下のほうから聞こえるので席の誰かのバッグなかで何か機械音が鳴っているのではないかと探してしまいました。
実はそれは映画の中の効果音なんですね。このページの最初の予告編動画の最後の部分を良く聞いてください。
機械音で終わっているでしょ。これをよーく覚えて置いてください。
この音が下から聞こえてくるような錯覚はDVDになったら分からないでしょうね。映画館でないと体験できないと思います。

もう一つ言うとこの映画は謎解きだけがテーマではありません。
恋物語なのです。
これ以上詳しくは完全ネタバレになるので何も書けませんが、ほんとジワーっときます。

なんとこの映画、2009年のスウェーデン映画3部作のハリウッドリメイク1作目なんだそうです。
原作小説は大ヒットでスウェーデン映画も名作だったそうです。
ということは、あと2作品出るわけですから楽しみですよね。

一つ注意点としては、エロ方向にもグロ方向にもR指定です。もともとはR18+だったものを編集してR15+にしたみたいですね。

推理小説ものが好きな人なら間違いなくハマルと思います。
超娯楽大作と違っていつまで続くか分からないので、早めに見に行くことをお勧めします。

繰り返しますが、市川崑監督はすごいです。


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