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土曜日, 5月 28, 2011

パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 IMAX3Dで見ました。まだ大丈夫、おもしろいはずです。

台風が来るっていうのに朝から雨の中を、パイレーツ・オブ・カリビアン見て来ました。
このシリーズといえば、子供も楽しめる娯楽映画の王道なのですが、さすがに4作目ともなると、いろいろとやっかみ含めていろいろ言われてる様ですね。

パイレーツ・オブ・カリビアン/ 生命の泉(ジョニー・デップ出演) [DVD]

それでも、あのパイレーツ・オブ・カリビアンですから見ておかないと損でしょうっていうことで行って来ました。
今回は初めから3Dのアトラクションとして楽しもうと決めて一番いいと思われる見方を試してみました。
 その1)IMAXデジタル3Dできれいな画面を見る
 その2)最前列ど真ん中の席を選んで視界全部をスクリーンにする
 その3)3Dのスクリーンに集中したいので字幕なしの吹き替え版を選択
という組み合わせにしました。

��Dで字幕を読みながらだと、字幕の飛び出た感じがいやだし、3Dの処理と文字の読むのとストーリーを追うのと色々あって、頭の処理がオーバーヒート気味になって頭痛くなってくるときがあるんですよね。
パイレーツ・オブ・カリビアンではジョニーデップのファンとかで声が聞きたいという事がない限り、吹き替えの声優さんがすっかり板についてしまっているのでまったく問題ないと思います。
違和感がひどい吹き替え版ってたくさんありますが、このシリーズは第一作目から声がしっくりきています。

IMAX3Dは暗闇とか早い動きの対策として有効だと思います。通常3Dスクリーンだと暗いというか色が薄いというかそんな感じがします。このシリーズは暗闇のシーンが多いという記憶があったのでIMAX3Dにしましたがやはり正解でしたね。
で、パイレーツ・オブ・カリビアンの3Dはどうだったのかといえば、実は期待するほどではありませんでした。
海賊船のとかお城とか荒波とか、前作ならタコの怪物とか3Dとしていいネタばっかりなはずだったのですが、本作を見るとほとんどスケールの大きさが伝わってきませんでした。
何でなんでしょうか?3Dカメラ撮影したと書いてあったので期待しすぎたんでしょうか・・・。

そして最前列の効果なのですが今回の実験は成功です。視野角全体に広がってくれるので迫力あります。一番前でかぶりつきっていうのがやっぱりよいですね。でも147分間もあってずんごい首疲れましたよ。IMAXで字幕なしという組み合わせでないと最後まで耐えられないかも(笑)。

次回も3Dを楽しみに行くならこの方法で見ようと思います。トランスフォーマーの予告をやっていてあれならきっと期待にこたえてくれるんじゃないかなと思って楽しみにしています。IMAX3Dの3度目の正直に期待です。

っで、肝心なパイレーツ・オブ・カリビアンの中身のほうなのですが、相変わらずのジャック・スパローのチャライ登場に派手なアクションで始まってわくわくなスタートでした。



しかし途中からとっぴな展開もなくアクションも単調になってその先を期待するまま最後まで終わってしまいました。
面白かったですが4作目というハンディを背負っている迷走感はいなめませんでした。好みが分かれる所だと思います。
ジャック・スパロウもあまり苦労なく本線に参加できちゃうし、欲しいものもあっちこっち行かずに手に入っちゃうし、紆余曲折なところがないのが物足りなかったです。中盤以降のアクションシーンにはらはらドキドキ感がないし。
吹き替えだったので俳優がカッコいいとか可愛いとかそういうところは評価しにくいのですが、ペネロペクロスは立ち位置的に、もうちょっと活躍して、強い女とかいい女とか可愛い人とかそういう所があっても良かったですよね。お子様層のあきらめているわけですから、セクシーペネロペ出てきてもよかったのに。ディズニー映画だから無理なのかな?
お子様向けネタがほとんどなくなっていて、怪物とか目玉がこぼれちゃうおじさんとか無くなっているのは適合する最低年齢を上げてしまっているはずですが、その代わりに何かを得られたという所があったかといえば、あまり無かったのがちょっと残念で、まあ、あくが取れてあっさり味になったという感じです。
てっきり3D効果にもってこいのネタ満載だと思っていたんですけどね。
あと1から3までの復習はしていったほうがいいかもしれません。新しい話と前回までの話がごっちゃになって過去の話として出てくるので、あれなんだったっけ?という設定は結構ありました。見ていない人はそもそもコンパスとかブラックパール号とかがいきなり出て来ても分からないですから。

かなり酷評を書いてしまいましたが、楽しめたことは確かなのでしょう。でなければシリーズ最短とはいえ147分は絶えられないですから。結局テンポなのかなぁ。
むりやり褒めどころをつくるなら、本編とほとんど関係ないのですが、最初に登場する人魚の人が際立って可愛かったです。そのあと物語に参加する人魚役の人も美人なのですがその人ではなく、最初に登場するちょい役人魚のほうです。
この人、Gemma Ward(ジェマ・ワード)さんといって、結構有名なスーパーモデルだそうです。日本のCMでも凄く印象に残っています。この顔って人間離れしていませんか?




酷評レポートになってしまいましたが1~3作目にとっても楽しませてもらったので期待が高すぎたのでしょう。
超有名タイトルで俳優陣そろい踏みなので興行的に成功しないはずがありませんから、まあいいですよね。
次回作での盛り返しに期待です。

水曜日, 5月 25, 2011

人のセックスを笑うな見ました。モヤモヤ~で切ないです。

松山ケンイチブームで気にはなっていたのですが、見ていなかったので見てみました。
やっぱりこの人ずごいわなぁ。とっても松ケンらしい松ケンを演じていました。って書いたら怒られそうですが(笑)

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「デスノート」とか「GANTZ」とかまったく見ていないので、そっち系の松ケンは知らないのですが、そっち系ではない映画ではほんとに演技しているのか?と思うほど普通に話している感じがとても気持ち良く出来ているのがこの人の芝居の特徴ですよね。
この映画では相手役の永作博美さんも同じように自然に話していて、その掛け合いが絶妙で、見ていて本当に雰囲気が良かったです。
普通にしゃべるって芝居ほど抑揚が無いから、ほかの人がやるとただの棒読みになってしまいますけど、この二人はいい雰囲気でその辺にいるカップルみたいなんです。
やっぱりこのラブラブな感じが見所なんでしょうね。



ストーリーは田舎の美術学校に通う主人公みるめ(松ケン)が、新しく先生としてやってきたユリ(永作博美)と年の差がありながら付き合ってしまい、いろいろあったり何も無かったり、ほんとに好きで夢中になってしまえばしまうほど、なんだか切なくてモヤモヤするという恋愛ドラマです。
タイトルからすると過激シーンがありそうですが、そういう訳でもなく結構あっさりです、はい。

その他俳優陣も蒼井優、温水洋一、市川実和子をはじめ有名どころをそろえていて淡白な映画としては豪華です。この俳優陣や永作や松ケンの家族の人たちの役者さんも名演技なのですが、これが主人公2人とは少し嗜好が変わっているのがまた面白いです。
力の抜けた少し滑稽な、いうなればあざといというか受けを狙った所があるんです。そのあざとさが前面に出すぎず、でもちょっとうざい絡み方がなんともいいんですよね。
とくに難しかったであろう役どころが、みるめに片思いをしているえんちゃん(蒼井優)。みるめ、えんちゃん、堂本(忍成修吾)という3人仲良し組みで満足だったえんちゃんがユリの登場でみるめをとられちゃうわけで、でもいままで仲良しだったから突然好きだという訳にはいかず、みるめの周りでジタバタしている、可愛らしくも滑稽な感じをあざとく演じているわけです。
もう蒼井優ちゃん好きになってしまいます。

ラブラブな気持ちや不安な気持ちの表現を押さえ込み、滑稽に声張って押したい所を押さえ込み、淡々と抑揚の無い日常が過ぎていくというのが僕は共感できましたが、見る人によっては退屈かもしれませんね。
でもこの自然極まりない演技と、滑稽な演技のギャップがおもしろいし、ありえない事だらけの一大事が起きて心の中で起きる葛藤がどれだけ大きくても、現実世界で表現できる感情は客観的に見ればそう大きくはなく、逆言えばみんな平静を装って生きてるよねって妙ににやけてしまいます。

出てくる人みんな良い人で役者との区別がつかなくなってしまいます。松山ケンイチと永作博美と人柄の良さがこのインタビューからも伺えます。



切なくも心温まる映画でした。

日曜日, 5月 22, 2011

ブラック・スワン見ました。いたっ!い゛~たたたっ!

話題だったブラック・スワンが日本で公開されたので見てきました。

ブラック・スワン (ナタリー・ポートマン 主演) [DVD]

去年すでに見ていた友人から、かよわい女性の痛々しい姿を見るのはどうも苦手という感想を聞いていたので、予告編を見て、ナタリーポートマンがいじめに合いながらがんばる話かと完全に誤解していました。
僕はそういう悲劇映画で救いの無いへこみドラマは、見た後に気持ちが立ち直るのに時間がかかるからだめなんですよね。

でも見てみたらまったく違うもので、ホラー映画でした。しかも限度を超えた怖いやつではなく、ぎりぎりのところを攻めてくるいい感じの怖さというか痛さの映像でした。
その痛さっていうのが生々しくて、予告編であるとおり、むしって血がにじんできたりそういう痛さなんです。血しぶきとか頭爆発とかそういう派手なやつではなく、いかにもそれ痛いってばぁっていう感じで、もう、い゛~って歯を食いしばってしまいます。ずっとハンカチタオルを握り締めてみていました(苦笑)

ブラック・スワンといえばナタリーポートマンがアカデミー賞をとったわけで、その役への入り込み方は半端ないです。
ストーリーは精神的に芯の弱いけど優秀なバレリーナが大役をまかされて、精神的に追い詰められて舞台稽古を続けて公演にいたるまでの話なのですが、その弱さがと狂気の二面性がものすごいです。



あまり複雑なストーリーもなく感動ドラマということでもないので、何をどういったらネタバレせずに言い表せるのか難しいのですが、結局、明かさずに終わるとあるたった1つの設定によってすべてを構成しているので内容は非常に単純です。基本的には主人公の成長の過程を描いているように見せておいて、最後その成長自身がいったいどうだったのか?っていうどんでん返しと僕は受け取ったのですが、そう思うと軽い話としてさらっと終われます。
だからこそ純粋にホラーと演技力のすごさを楽しむ事をストーリーに邪魔されせず、素直に痛い描写に痛がれます。
ってこれってネタバレかな(てへっ)

ひとつだけ物足りなかったといえば、クラシックバレーが題材なのでそういう見せる芸術性で迫力のある映像を期待してしまうのですが、そこがいまいち弱かったです。
ナタリーポートマンが追い込まれていく内向きの引力が激しいので、派手なはずの狂気の踊りも閉鎖空間の中に閉じ込められた魔物という雰囲気の怖さです。
ホラーとして捕らえれば閉じた館の中で展開される見えない恐みたいな、そういう雰囲気の演出なのでとてもそれが効果的に働いていたのですがね。ちなに恐怖の館は出てきませんがそういう雰囲気ということです。

めちゃくちゃ痛いけど後に残らず、さらっと頭を切り替えられる良作でした。