半年以上待ちましたよ。やっと見れました。
13日の金曜日の不吉な出来事はすっかり吹き飛ばしてくれました。
Youtubeでは予告編だけでなく何度も何度も映像が流れてきて、もう気になって気になって仕方なかったんです。
Warner Bros.のYoutubeチャンネルでいったい何本出たんでしょう。
待った甲斐がありました。
最初、予告編の冒頭でジョージクルーニのにやけた顔が横切っていくのを見て安っぽいのかと思ってしまったのですが、その続きで段々とただ事ではないなという感じになってきます。
ただ事ではないというのは、この映画の中の設定がということではなく、宇宙感です(宇宙観ではありません)。
ありえない状況でありながら、とても未来ではなく現代の宇宙の現場の感覚があるんです。
こう感じるのって宇宙好きだけなんでしょうか?
あの滅茶苦茶な回転運動ですが、映画的に大げさに描いているというのではなく、雰囲気は本当にあんな感じなんです。
ちょうどいいタイミングでこんな動画が出ていました。
このペンチの回転の雰囲気そのままですよね。
もちろん風景もすごいです。宇宙というか宇宙船軌道上の風景が。宇宙好きでいつもNASAやJAXAの動画を見ているので、予告編で出てくるのがスペースシャトルや衛星なので本当にそれっぽく見えるんです。
そして次から次に出てくる予告編映像だけですごい事になっていました。
そして実際に今日映画館で見てきたのがIMAX3Dです。もうとんでもないです。
そこにあるシャトルやISSやコンソールやその他全ての物の存在感が半端じゃないです。
サンドラブロックのすぐ近くに自分が実際にいるような感じです。
いつの間にかスクリーンで見ていると言うことをすっかり忘れていました。
NASA映像では3Dじゃありませんから、その実物感にもう興奮がやみません。
ケネディ宇宙センターで実際に現物のISSやシャトルを目の前にした時の感覚がそのまま蘇ってきます。
あとは、やはり無重力の表現方法なんでしょうか?ほぼNASA映像と同じです。
だから数箇所重力を感じてしまうカットが途中で出てきてしまうのですが、その部分だけが浮き上がってしまっているのは、その他の場面が本当に良く出来ているからだと思います。
他にも最大の突っ込みどころがあるんですが・・・、まあそんなのどうでも良くなります。
そして宇宙空間の透明度の表現がとんでもないです。真空なので遥か彼方の物でも霞む事がなく見えるというNASA映像と同じ感覚で物凄く遠くの物凄く小さく見える物を映し出してくるんです。
その小さい物がそのまま近くまで来て大惨事ってわけです。
予告編では見えていなかった暗くて広い宇宙をIMAX3Dで存分に見せてくれます。
なにかもう映画っていう感じじゃありません。
映像の事ばかり書いてしまうと、ネイチャー系の映画みたいに退屈なのかと勘違いされてしまいそうですが、予告編を見て分かるとおり中身は退屈なんてとんでもなく、ずっと必死な時間が続きます。
ここでサンドラブロックの演技の話になりますが、そういえばこれって演技だったんだよねと、後から気づくぐらいもう、その非常事態と一体化していて、すばらしい演技でしたなんて客観的に評価できるほど冷静には見ていられません。
だって当人は怖くて必死なんですよ物語の中では。その感覚と何の違和感もなく一体化してしまいます。
ほぼサンドラブロックの一人芝居なんで余計に一体になってしまうんでしょうね。
僕はサンドラブロック大好きなのでうれしかったです。
そしてSFとはかけ離れた存在のおちゃめなジョージクルーでこの役は正解でした。そういう存在だからこそSFっぽさが無くなってよかったと思います。
この映画なんと、91分しかないそうです。それにしては大満足で短い感じはまったくしませんし、少しネタばれ気味ですが、長い旅をする事になるのです。それが本当に長い旅だったと感じます。
その旅も映画の中の時間でほんの数時間程度だったりするんですけど。それでも本当に長い旅をした気になり、最近の3時間近い映画ばかりを見ている人にとっては、同じぐらいの時間見ていた気分になってしまうほど中身が濃いんです。
何で邦題に「ゼロ」を付けちゃったかなぁ。残念に思うのは見れば分かります。
今回、IMAX3Dで見ましたが、もしこれを普通の2Dで見たらどうだったかというと、かなり怪しいです。
そもそもあの小さい物はIMAXじゃなきゃ見えないはずです。
また、あの物体の存在感も3Dだったからじゃないかと思うんです。
そう考えると、これをDVDやBlu-rayで見ても駄目なんじゃないかと思うんです。
IMAX3Dでやっているうちにまた見に行かないと、あの感覚は見れないのかと思うと、2回目行きたくなってしまいます。
見たい方は今のうちにぜひどうぞ。