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日曜日, 5月 09, 2010

悪夢探偵Ⅰ・Ⅱ見ました。凄い威力でとても疲れました。

塚本晋也監督の作品は今まで見た事がありませんでした。生シネスクに出るというのでチェックしたわけです。
それで今回は「悪夢探偵」をみました。探偵もの(サスペンス)ではなくて、ホラーです。それを知らずホラー作品を避けていた怖がりの僕は、怖くて怖くてそれでも途中でやめられなくなって見てしまいました。
ただ、この作品はホラーが本筋ではなく、作品の軸は人の深層心理と向き合うという所にあります。この深層心理で取り扱うテーマがⅠとⅡでちょっと違っていて、それぞれ楽しめるというか楽しくはないのですが味わえるので、もし勇気を持ってみるという方はⅠとⅡと両方見てみてください。
そこは追求したくないという所を執拗にぐりぐりとえぐってくるので、もう見たくないのですが避けてしまうのがうしろめたくなり、見続けてしまいます。見終わると非常に体力を消耗しています。そんな凄い映画です。

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Ⅰは特に過激に自己矛盾を表現するところから始まるすごいものです。文字にできないのがもどかしいです。後半のHitomi演じる刑事が松田龍平演じる悪夢探偵に病院で襲いかかる時のくだりなど、冒頭からの答えを、答えたくないのに強引に刑事の台詞で叩き込まれ・・・そう、そうなんだよ、でも・・・という内容です。とてもへこみますね、、いい意味で反則です。すごいです。
ⅠとⅡそれぞれのストーリの最後で問題が解決したようなふうに終わっているのですが、見てるこっちは解決しないまま終わるので、それもダメージが大きいんです。映画の中が解決しないまま終わるって言うのはよくあるのですが、こういう置いてきぼりなのも珍しいですよ。

主演は松田龍平さんで、この人がまたすごい。普通じゃない事を普通じゃなく演じている、こんな人そうはいないと思います。はまり役なんでしょうね。

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というわけで、久々にすごい作品を見てしまいました。見所の要素が沢山あって優れた作品なのですが、凄すぎておすすめして良いのか悪いのか迷ってしまいます。体調の良い時に見たほうが良いですね。
塚本晋也監督の作品「鉄男Ⅱ」も見たのですがまったく違う作風です。それと比較すれば、まだこちらのほうが一般人向けかなぁ。

「悪夢探偵」「悪夢探偵Ⅱ」見たい方は覚悟してどうぞ。